その先に見たいもの
「一緒に見に行きたいのですが・・・」と、
10日ほど前に、クリエイティブな女性のSさんから
お誘いを受けて昨日訪れたのはここ・・・
福井県永平寺町松岡神明にある「えちぜん鉄道松岡駅」
※この駅舎は、国の「登録有形文化財」になっております。
Sさんと私のこの松岡駅にあるお目当てのものは・・・
産学官連携で、ドラクエ風に新しく作られた街の案内看板。
とても面白い発想で作られていますし、
デザインの工夫もこらされています。
やっぱり若者の発想はいいなぁ~とも思いました。
が・・・・
私自身は「その先に見たいもの」が、
見えてこなかったので、「ざ・ん・ね・ん」でした。
Sさんの本音の感想はまだお聞きしていないので、
ちょっとわかりませんが・・・
この看板を見たら、興味を持って街を探索したくなる
という効果を狙っているのもわかります。
でもね・・・
電車で行くということは、電車を降りたら、
「歩いて街を探索」なんですよね。
この松岡駅には「レンタルサイクル」のサービスも
していないようでしたし・・・
子供を連れていたら探索できるかな?
荷物あったら無理かもぉ・・・
途中、トイレがあるところはどこ?
じいちゃんばあちゃんと一緒だったら探索できるかな?
途中で「ちょっと一服」と休憩を入れる場所は?
この距離だと、正直言って「車だよね」
↑
これらのことが、私が言う「その先に見たいもの」なのです。
大学も集中している街ですし、
ターゲットは「体力のある学生なんです」と言われてしまえば、
それまでなのですが・・・
どんな風に活用して欲しいのかを表現する時、
必ず付いてまわるのは、活用する人の欲求や思い。
このことを無視してしまうと、活用される機会は、
悲しいかな、皆無に等しくなります。
せっかく工夫して、面白いアイデアで作っても、
「ほんとうまく作ってあるよね~」ちゃんちゃんで
終わってしまったら、作った側の人達も悲しいかと・・・
若い学生さんたちも関わった事業ほど、
もっと、いわゆる「ソフトな面」である、
活用する人の心理
について、ディスカッションする機会を
充分に設けてあげて欲しいなぁ・・・と、
密かに思ってしまった出来事でした。